Oracle Cloud Always Free Resourcesを使い倒したい
Oracle Cloudの無料枠の活用方法をまとめてみます.

概要
普段使っているものをまとめます。
ここを見ればすべて書いてあります。
Always Free Resources
Learn what Always Free resources are available to all Oracle Cloud Infrastructure users.
Always Free Resources
Compute
無料で最大6台のVMが作れます。ArmとAMDの2種。

詳細
- Arm
- 全部で4OCPUと24GBのメモリを最大4VMに割り当てられます。
- 4コア24GBメモリで1VM作るもよし、1コア8GBメモリのVMを4つ作るもよし。
- 4VMなのは後に説明するブロックストレージの無料枠に依存するからです。記載のとおりだと4つまでしか作れない雰囲気だが6VM立てても課金されてない
- “月に◯CPU時間まで”みたいなことが書かれてますが、立てっぱなしでも課金されたことありません。
- 1OCPU = 1CPUです。
- Armなので、AMDに慣れていると少しクセありです。
- 例えばコンテナを扱う場合は、使用できるコンテナイメージがArmに対応している必要があります。対応していない場合、Pullはできますが実行時に
exec format error
になります。 - いろいろハマるので勉強にはなりますが、時間を浪費することになるかも
- 例えばコンテナを扱う場合は、使用できるコンテナイメージがArmに対応している必要があります。対応していない場合、Pullはできますが実行時に
- 全部で4OCPUと24GBのメモリを最大4VMに割り当てられます。
- AMD
- 1OCPU, 1GBメモリのVMを2つまで。
- 1OCPU = 2-core扱い
- そこまでヘビーなことはできないので、リソース的に踏み台とか軽い検証向け
- グローバル IPが持てるのでそれ目当てでも十分価値ありかも(ロードバランサとかプロキシ的に使う、やってはない。)
Storage

- Block Storage 200GB ≒ BootVolume (47*4)
- VMを使うならほぼそこで消化する。
- これ以外の使い道を知らない。
- Object Storage 10GB
- Amazon S3互換のオブジェクトストレージを作れる。
- KubernetesでPersistentVolumeを作るためのStorageClassのバックエンドとして使っている。
- FYI: https://github.com/ctrox/csi-s3 (また別の記事で書くかも)
- read/writeが発生しすぎなのか,これはなぜか毎日1円課金されてます(1円なので許容)

DevOps
開発するうえで地味にうれしいサービスたち
- Container Registry
- その名の通りコンテナレジストリ。PublicにもPrivateにもできる。
- イメージを貯めすぎると課金対象になるかも。定期削除の設定を入れていればOK
- CIでビルドしたイメージをPushしておいてk8sクラスタからPullできるようにしてる。
- Email Delivery
- メールサーバ。月3000通だったはず。個人利用であれば数としては充分。
- OSSのミドルウェアをセルフホストしていてメールを飛ばす必要がある場合に雑に設定できる。
CI/CD- 無料じゃなかった。
- 実行した月は数十円課金されていたのでGitHub Actionsに移行した。Templateも充実していて正直GitHub Actionsのほうが書きやすいし高速。
- Bastion
- グローバルIPを持たないVMに対してのマネージドな踏み台として使える。
- VMを公開したくないが、SSHしたい みたいなときに有効。
Network
- Outbound Data Transfer (-10TB)
- VMインスタンスからの外向きの通信は10TBまで。ほぼ無限。GCPとかはもう少し小さめだった(それでも充分)が、この点でもOracleは太っ腹
- VCN
- Compute向けの内部向けネットワークを作るために使う。これは他のクラウドサービスでも基本的に無料な気がする
- Network Load Balancer
- L4のロードバランサ
- グローバル IPあり、ヘルスチェックできる
- 「外部から特定のVMのこのポートにUDP通信させる」みたいな使い方
- Site-to-Site VPN
- サイト間VPN
- L3スイッチやVyOSがあれば、自宅のネットワークとVCNをIPsecで繋げられる。ルートはBGPで広告して… みたいにネットワークのお遊びに便利

Database
マネージドなOracle Databaseを2つまで.

- Oracle Autonomous Database
- 一般的なRDBMSを使いたい場合はこれ。
- 他にもNoSQLなどもあるので遊びがいがありそう。
- Oracle DBを使ってSpring Bootで適当なREST APIを作ってる

まとめ
基本的に無料でいろいろできる.
オブジェクトストレージだけ毎日1円支払っているが,これだけのリソースを使えて月30円なら十二分.
Kubernetesクラスタを作って壊して,CI/CDを盆栽して,ネットワークで遊んで,楽しい.